女性が活躍する医療業界

昨今、患者さんの医療に対する権利意識の拡大や医療に対する希望がより高度になるにつれて医療関係者に求められる要求が大きく変わりつつあります。小児科や産婦人科などの診療科では治療を行う際にどうしても男性だけで診療を行っていると、患者さんに対する応対が難しい局面に陥ることもしばしば見受けられ、女性ならではの視点や母親ならではの観点が活躍してもらう機会が増えているように感じます。これは何も病院内だけで見受けられる話ではありません。少子高齢化が進行するにつれ、病院での機能が徐々に在宅での看護師や医師によるケアに切り替わることで自宅での療養を希望する方が増えてきています。

自宅でゆっくりと療養し、自分の生活を守りながら生活する人にとってどのようなケアが必要なのでしょうか?看護大学が行ったある調査によると障害を持つ子供の親の多数が女性の看護師によるケアを望んでいるという結果が得られたそうです。その理由の大半はやはり子供はどうしても自分より大きく力の強い男性に対して恐怖心を抱いてしまうこと、それともう一つが女性の持つコミュニケーション能力を期待する事でした。自宅で介護を行い、社会から孤立しがちな家族にとって悩みを打ち明け自分の不安・恐怖心を託し、共感できる存在として男性の介護者には見出すことが出来ないコミュニケーションの力を社会が求めているのです。これからの社会では患者だけでなく家族の心の癒しを提供できるケアの担い手が求められています。